「Heart is always...」（全3回） 第3回
──前回（第2回）では、riceの音作りの現場について聞きましたが。今回は、riceというチームについて聞かせてもらいたいと思います。チームriceとはどんな環境ですか、TEL-SEAくん。有紀：あえてTEL-SEAに聞く？（笑）
──うん。まずは第三者的立場で見られる人に聞きたいなって思って（笑）。
有紀：僕もぜひ聞いてみたいです（笑）。
TEL-SEA：チームriceとは、ですか？
有紀：チーム「Alc」（アルコール）についてじゃないよ！（笑）
──普通、私的な部分で仲が良かったりすると、そのぶん仕事はやりづらくなったりするものだけど……TEL-SEAくんとriceの間柄にはそういったことはなさそうだよね？
TEL-SEA：プライベートな部分ではどんどんナチュラルになっていってるんだけど、そのぶんなあなあになれないなと思いますね。ツアーに出てても、移動中は緊張感なく楽しくやってるんだけど、いざ会場についてリハをやろうとなると緊張感がどんどん高まっていくっていうか。
──前回の話にも出たように、オンとオフの切り替えがハッキリしていて、それが返って心地いいっていう。
TEL-SEA：普段ナチュラルでいられるぶん、オンになった時の緊張感が高まるんですよ。
──riceのふたりに対するご意見ご要望などは？（笑）
HIRO：不平や不満、愚痴とか。
TEL-SEA：どうですかねぇ……。“ウエェ～！”のタイミングが難しいことっすかね！
一同：爆笑！
TEL-SEA：突っ込んでくるのは今は90％ぐらい有紀なんですけど、そのうちHIROちゃんもどんどん来るんじゃないかっていう不安がありますね。演奏も笑いもレベルを上げていかなきゃっていう（笑）。
有紀：いや、TEL-SEAは俺らの動きをしっかり拾ってくれてるから感謝してるよ～。でも、せっかくおもしろいこと言ったりするんだから、もっと前に出てしゃべろうよ！
HIRO：もっと“自分オシ”しないとね。
有紀：TEL-SEAは、“俺が俺が！”っていうノリになったらもっとおもしろいと思うんだけどな～。絶対、潜んでるパワーがある。
HIRO：おいしいところ全部持っていきそうだもんね。
TEL-SEA：ウエェ～！ ウエェ～！
──（笑）。たしかにおいしいキャラかも……（笑）。
有紀：でも、マジメな話でいくと、すごく感謝してるのは、コードの勉強を怠らない人だっていうところ。こっちが何か理屈じみたことを言ったとしても、それをしっかり再現する音色を追求してくれるんだよね。それがすごくうれしい。“そこでこうくるならギターのアプローチはこうしよう”とか、お互いの音に対する会話のチャンスを広げてくれるから、俺自身、吸収できるものの幅が広がってきてる。自分の成長にもたくさんのかけはしをくれるんだよね。
──サポートっていう立場を超えてriceを理解しようとしてくれてる気持ちがうれしい。
HIRO：riceに対してのトータル的な愛情を感じるからね。ホント、大きなところから細かいところまでしっかり見てくれてる気がして……助かってます！ あ、そうだ！ この間のツアーからドラムヘッドのデザインが違うんだけど、あれもTEL-SEAのデザインなんだ。
──あ、そうだったんだ？
HIRO：それもジャケットと同じで、特に俺が自分から“こうしてほしい”って言う前に、“こういうのはどうかな”って言って作ってきてくれて。ホームページのデザインを見てイメージをふくらませたらしいんだけど、めちゃくちゃカッコ良かったからもらったデザインをそのまま使わせてもらった。
TEL-SEA：HIROちゃんの方から、“ドラムヘッドのデザインもできる？”って言われたことがあったから、いろいろ考えてたんですよ。で、ホームページのリニューアルを見たら和テイストの入った雰囲気だったから……これじゃね？ って思って。そのイメージで作っていったら気に入ってもらえて。
有紀：HIRO、久々にはしゃいでたもんね！ で、3人（有紀＋HIRO＋TEL-SEA）で一生懸命になってドラムヘッドにデザインされたステッカー貼ったんだよね。
HIRO：あれ、シール状になってるシートにプリントしてあるんだけどね。全面シールだと、空気抜きながら張らなきゃいけないから大変なんだよ。
有紀：大の大人がみんなで集まって、めっちゃ空気抜いたよね！ もうね、ドラムのヘッドにただステッカーを貼るだけなんだけど、なんだかんだで1時間はかかった。ライブ以外で真剣な顔してる相棒の顔は久しぶりに見た。……口は開いてたけど。
HIRO：オ～イ！ 余計なこと言ったね？（笑）
有紀：鼻から上はりりしいんだけど、口の開き具合が……。
──なかなか、一体感あふれるシール貼り作業だったわけだね（笑）。
HIRO：最初は3人でやってたのに、気づいたら6人ぐらいいたよね。
有紀：みんな、何かに貢献したいから、ひとつの作業をやってるとしゃしゃり出てくるんだよね（笑）。
──ではでは、いろいろなエピソードが聞けたところで、今回のリリースタイミングインタビューもそろそろお開きにしたいと思います。最後はファンのみんなへのメッセージでしめましょう！ じゃ、HIROくんから。
HIRO：今回のCDリリースも大成功になったと思うし、今年はこの先も、これをバネにしたいい動きができればいいなと思ってます。なんとなく先々に向けての構想もあるし、それに近づけるようにまたがんばっていきたいと思います！
有紀：今のHIROの言葉で十分なんだけど……あえてプラスするなら、そのがんばっていくプロセスの上で、気持ちにスキルが遅れないようにしたいかな。年を重ねるごとに、うまさって上辺だけじゃない気がしてるから、何が“うまさ”なのかっていうことを研究していけたらなと思う。で、その探求のスタートが今回のシングルであればいいかな。
──では、TEL-SEAくんからもひとことお願いします。
TEL-SEA：ウエェ～！（←合図なし）
HIRO：あはは、リアルなリアクションだ！（笑）
TEL-SEA：だって、自分の出番はもう終わってたと思ってたから……。
──いやいや、そう簡単には終わらせませんて（笑）。さあ、アピッちゃってください！
TEL-SEA：今回廻ったツアーで今まで以上に楽しくライブができたんで……この楽しさは今後もっと大きくなっていくんじゃないかって予感がしてます。というか、riceなら大きくなっていくでしょう。そうなっていくことで、同じ曲でも聴く日が違えば違って聴こえると思うので。見逃さずにいてもらいたいですね。
有紀：お～！（感激） カッコよくしまったね！
HIRO：さすがだね！
有紀：ありがとうございました！
