HP独占インタビュー【rice活動休止について】
第4回連載「海外見聞録」
第3回連載 特別企画「rice×ACID」
第4回連載「海外見聞録」 第2弾「中国編」
さてさて、第二弾からはいよいよ、各国でのエピソードを深~く掘り下げていきます。まずは中国編。いきなり襲った衝撃のハプニングに、有紀とHIROはサポートメンバーのたくましさを見た!──では、海外ツアー記念すべき第一ヶ国目=中国の話からお願いします。
有紀:中国はホントにキツかった。こういう環境が月末まで続くのかと思ったら、全員口数が少なくなって。
HIRO:ヨーロッパの印象があるから忘れかけてたけど…しょっぱなの中国で海外ツアー大コケしそうになったもんね。
──何かあったの?
有紀:まず、中国に着いたとたんにキーボードを壊された。
──なんと!
有紀:ライブ直前だったんだけど、セッティングしてあったキーボードのコンセントが抜けかかってたらしくて。で、お客さんが他のコンセント穴に入れたら電圧の関係で飛んだ。
HIRO:あらかじめ差してたコンセントは、変圧機でちゃんと電圧を変えてたんだけどさ。でも、お客さんが差した方のコンセントはそのままだったから、“音が出ない!”ってなっちゃって。
有紀:現地のスタッフに頼んですぐスペアのキーボードを用意してもらったんだけど、あらかじめプログラムしてた音は全部使えなくなっちゃったの。
──非常事態だね。
HIRO:ホントにビックリしたよ。
有紀:ピアノの音しか出なかったんだけど、ぶんちゃんは、“私、今日はピアノだけでいくから!”って言ってくれて。あれ、頼もしかったよね。
──初日でそんなトラブルに遭っちゃって、そのあとはどうしたの?
HIRO:ライブが終わった後に現地のローディーチームが直してくれた。
有紀:日本に帰る頃にはまた使えなくなるかな…なんて思ってたんだけど、O-WESTまで無事にいけたよね。
──ライブ自体はどうでした?
有紀:「SILVER ASH」っていう、現地では3,000~5,000人ぐらい集めちゃうビッグバンドとのカップリングライブだったから、胸を躍らせて行ったんだけど…。
──けど?
有紀:フタを開けてみたら、130人ぐらいしかお客さんがいなくて。
──あれれ?
有紀:話を聞いてみたら、現地のエージェントがライブがあるよっていう告知をし忘れたらしい。
──そ・そんな…。
有紀:でもね、エージェントが言うには、“(お客さんが少ないのは)シークレット扱いにしたからだよ。これは、ビッグバンドであるriceに対する最高のもてなしさ!”ってことらしい。謎の理不尽さがあったね、あれは。
──い…意味がわからない(苦笑)。そんな切ない状況ではありつつ、楽しい思い出はなかった?
有紀:やっぱり、場所(国)によって盛り上がるツボが違うんだっていうことが海外ツアーの初日から発見できたのはよかった。新鮮だったよね。
HIRO:特に海外の場合って、周りを気にしないっていうか、おのおのが楽しんでる感じがあるんだよね。日本だと、どうしても周りの目をみながらっていう部分があるものだけどそれがない。めちゃくちゃ盛り上がってたよね?
有紀:うん。どこの土地も反応はものすごくよかった。
──セットリストはどんな内容だったの?
有紀:全箇所大体同じだったけど、移動時間が長かったぶん、その時々でみんなで話し合いながら何曲か入れ替えたりはしたかな。
──お客さんたちの反応が良かった曲は?
有紀:最初、海外なだけに和っぽいテイストの曲がウケるんじゃないかと思ってセットリストを組んでたんだけど、そのへんのリアクションはあんまりなかった。逆に、ビート的にノレるような、アッパーな曲の方がみんなお気に召してたみたい。
──やっぱり、実際に現地で演ってみないとわからない部分はあるってことだね。
~~次週へ続く~~