HP独占インタビュー【rice活動休止について】
第4回連載「海外見聞録」
第3回連載 特別企画「rice×ACID」
第3回連載 特別企画「rice×ACID」 第1弾「出会い」
7~9月にかけて、一緒に全国を廻ったriceとACID。ツアーが終わって約1ヶ月、ACIDの淳平(Vo.)と誠一郎(Dr.)を迎え、夏の思い出話に花を咲かせます!第一回は、riceとACIDの出会いから打ち解けるまで…のお話です!──この夏、7~9月の“&”ツアーでがっつりタッグを組んだriceとACIDですが、そもそもの出会いはどんなキッカケからだったんですか?
誠一郎:もともとはACIDから声をかけたんですよね。ウチのマネージャーがriceにつながりを持っていたこともあって、誘わせてもらったんですよ。
有紀:そうそう。夏のツアーの前に一度、4月にイベントを組んでもらってそこで会ったのが初めましてだったかな。
──riceとACIDって、音楽性もバックグラウンドも全然違うから、カップリングツアーをするって聞いた時はビックリしたんだけど。メンバー自身はそのへんはどう感じてました?
誠一郎:最初はやっぱり、お互い全然違う感じだし…と思ってたんですよ。でも、結果的には、音楽性もステージの見せ方も違うからこそよかった面がいろいろあったと思いますね。
有紀:うん。この夏は楽しかったな~。
誠一郎:同じような系統のバンドと一緒に廻っても、もちろんそれはそれで得るものはあるんだろうけど、それ以上に得たものが大きかったんですよね。バンド自体もそうだけど、最終的にはお互いのファン同士もつながりを持ってくれたりしたんで、すごくいいツアーだったなと思いますね。
有紀:まとまったね。
HIRO:誠ちゃんやるね!(笑)
──お互いのライヴを初めて観た時の印象はどうでした?
有紀:激し~って思ったね。
HIRO:演奏が安定しててうまいな~っていうのが最初の印象。もちろん、ホールで観られたわけじゃなくて、漏れ聴こえる音を楽屋で聴いてただけだったんだけど、“ちゃんとしてる! カッコイイ!”と思ったかな。
有紀:そうそう。同世代にまだこんなにちゃんとしてる人がいるなら、このシーンも捨てたもんじゃないなと思った。
──逆に、ACIDチームから見たriceの印象はどうでした?
誠一郎:僕は、個人的にふたりの大ファンですね。同じドラマーから見てHIROくんは……
──ちょっと待って。そこのふたり(HIRO&有紀)はなんで肩を寄せ合ってるの?(笑)
HIRO:(照れながら)そこ、もっとしゃべって!
──あ、照れてるんだ(笑)。
誠一郎:待ってろ待ってろ(笑)。でね、“このドラマーいいな”とか“このヴォーカルかっこいいな”って思うことって、対バンしててもないに等しいことなんですよ。でも、HIROくんの場合、最初の印象から“このドラムはヤバイわ”っていうのがあったんですよね。で、あとあと仲良くなって話をしていく中で、好きなドラマーだったりの共通点も多くて、なるほどなと思ったんです。だから俺が聴いてグッとくるところがあったんじゃないかなって。ホントに、こんなにいいドラムを叩く人には久々に会いましたよ。
HIRO:言うね~!(照)
誠一郎:有紀くんも、こんなにいいヴォーカルはホントにここ何年も会ってないっていうぐらいの人ですね。ステージに立ってる姿を見なくても、歌を聴くだけでグッとくるっていうか。歌詞がストレートに自分の中に入ってくるし、そこってヴォーカリストにとって一番重要なところだと思うんです。それを持ってるから素晴らしいですよね。
有紀:(赤くなりながらもじもじ……)
HIRO:(小声で)おまえ、今、ほめられてっから!
誠一郎:(笑)。ま、キャリアも長い方々ですから、いろいろ経験してるだろうし。だけど、そんなことは関係なく、根っこから持ってる何かがあるんだと思いましたね。すごくいい刺激をもらいました。
有紀:(照れながら)……要約すると、誠ちゃんが言ってくれたのは、“100年に一度の一人の逸材”ってことですよね!?
一同:爆笑!
誠一郎:そこまで大げさじゃないけど(笑)、ホント素晴らしいですよ。
──同業者に認めてもらえるのは光栄ですよね。
HIRO:めちゃめちゃうれしい!
誠一郎:それと、riceって、メンバーは有紀くんとHIROくんだけじゃないですか? 普通だったら、メンバーとサポートメンバーとの間に境界線みたいなものが絶対出ると思うんですよ。でも、riceにはまったくそれがなくて。“この6人でバンドです”って言っても初めて観た人にはわからないぐらいバンドとしてのグルーヴがしっかり出てるのにも驚きましたね。
HIRO:俺も結構いい仕事はするけど、まぁ~やっぱりおまえのおかげだな!
有紀:そうかな!?
──……コレが始まると長いんで、話進めちゃいましょう(笑)。
淳平:僕は実は、以前から一方的にriceを知ってはいたんですよ。で、一緒にやってみてさすがだなと思いました。音楽的にももちろんですけど、人間的にもさすがだなと感じましたね。
──今ここで話してる様子を見るとすっかり打ち解けてる4人ですが、ツアーを廻り始めた当初からこんな感じですか?
有紀:いや、今だからこうやって話ができてるけど、ツアー前半は、いつになっても朝日はきっと昇らないんだろうな…っていう感じだった。お互い、人見知り人口が多いから、雪山に遭難した気分だったけどね(笑)。最初のうちは、誠ちゃんが気をつかってがんばって話を振ってくれてたよね。
誠一郎:僕もすごい人見知りなんですよ。一生懸命歩み寄ろうとしてたんですけど、有紀くんから高い壁を作られ…。
HIRO:ぎゃはははは!
有紀:“この壁を乗り越えられたらこいつホンモノだ”っていう感じで(笑)。でもやっぱり、本数の多さが吉と出たよね。
誠一郎:ホント、ツーマンとしては尋常じゃない本数でしたからね。だからこそよかった面がたくさんあって。
──で、途中で壁も乗り越え朝日も昇り。
誠一郎:遭難も免れ。
有紀:100年に一度の逸材も見えてきつつ。
一同:ぎゃはははは!
誠一郎:そこはアピールしなくていいから(笑)。
淳平:でもホント、ACIDも人見知りが激しいんですよ。riceの面々もしゃべらない軍団に積極的に話しかけてくれました(笑)。
有紀:俺、ひとりでず~っとしゃべってたね。途中何度くじけそうになったか(笑)。最初はどういう人たちなのかがわからないから、どういう話をしたらいいかわからなくてさ。でも、音で共演していくことを繰り返すと、理屈抜きで仲間意識が芽生えてくるんだよね。
~~次週へ続く~~