HP独占インタビュー【rice活動休止について】
第4回連載「海外見聞録」
第3回連載 特別企画「rice×ACID」
rice 2009…夏直前! もりだくさんな夏を語りつくします編
早いもので2009年も折り返し地点を過ぎました。4月にO-EASTのステージを成功させたriceは、ますます勢いに乗ってどこまでも走っていくべく夏の濃密なスケジュールを発表!そこで、今回のインタビューでは、O-EASTで感じた手応えを交えつつ夏の企画趣旨をたっぷり語ることとします。──今回のインタビューは、この春の出来事を振り返りつつ、夏に向けての意気込みを聞いていくことに重点を置こうと思います。まずは4月28日の渋谷O-EASTライヴの話から。あの時は、幕が開いて、バンド構成にビックリしたお客さんが多かったと思うんだけど。
HIRO:そういった反響、いっぱいもらったよね。
有紀:もらったね~。
HIRO:幕が開く直前まで隠してたから。
──いつもならキャスト発表をライヴ前にするのに、今回はしてなかったもんね。
有紀:そうそう。一切出してなかったから。
──あの、豪華な構想はいつごろから考えてたの?
有紀:年末だよね?
HIRO:そうそう。最初は、“理想を言えば、こういう形態でできたらいいね”ぐらいの話から始まったんだよね。
有紀:去年の11月に切ったO-WESTでのライヴあたりから、ありがたいことに、周りの人たちからもいろんなアイディアが出てくるようになってさ。そういう流れの中で、“大きな編成はどうかな?”っていう構想が固まって来た感じだった。
──最初は漠然としたアイディアだったんだ?
HIRO:最初はもっと大所帯を考えてて。ストリングスが3人ぐらいでコーラスも4人ぐらい……なんて言ってたんだけど、時期が近づくにつれ、レギュラー編成にプラスするのはヴァイオリン×2人&コーラス×2人でも充分かなっていう話にまとまった感じ。
有紀:実際、合わせてみたら、そこまで大人数にしなくても充分な厚みがあると思ったからあの構成で固めたんだけどね。
──メンバーの選定は?
有紀:大きな編成にするって決めたはいいけど、実際、“チームを組める知り合いはいるか?”っていう話になると……なかなか出て来なかったんだよね(笑)。で、いろいろ当たっていく中で結局、HIROが外部の仕事で出会えたネットワークの方々や@ちゃん(チェロ)の知り合いにお願いした感じになった。
──コーラスに女声が入っているのは意外だったんだけど、最初の段階の構想から考えてたこと?
有紀:ホントは、ストリングスのパートにビオラを考えてたりもしてたんだ。でも、ウチはもともと低音パートが多い編成だから、ヴァイオリン2人のほうがいいねっていう意見でほぼ固まった時点で、コーラスは男女1人ずつがいいんじゃないかと思ったの。で、実は、愛歌くん(男性コーラス、“春の好き間”にも参加した有紀の友人)に関しては、やってもらうことが決定したのが一番最後。
──あら。顔なじみの彼には、早い段階で打診してたのかと思ってた。
有紀:実は、ライヴの1ヶ月ぐらい前に別件で連絡もらって“そういえば今度のEAST、遊びに行ってもいい?”って言われた時に、“遊びに来るんじゃなくて、一緒にやってみない!?”ってビビビってきた勢いでお願いした感じ(笑)。
──その、最終的にはギリギリの段階で固まった今回のチーム、実際に音を合わせてみた感触はいかがでした?
HIRO:自分たちの繋がりで声をかけたメンバーがほとんどだったから、結果的にはやりやすかったね。
有紀:俺は、ヴァイオリンのふたりに関してはほぼ初対面だったけど、HIROは面識あったから。気心知れてるわけだしやりやすかったね。でも、リハで一同が介したのは正味1回だけだったんだよ。
──あれだけの人数となると、それも仕方ないのかも……
有紀:ヴァイオリンさんがOKでもコーラスさんがNGとか、誰かが必ずスケジュールが合わないっていうことが多くて。だから、実のところは当日までは不安でしかたなかったんだけど(笑)、ライヴ本番は時間が経つに連れて、初参戦のコーラスチームとヴァイオリンチームの動きが軽やかになっていったのがすごく印象的だった。ライヴの空気に慣れたのか、自分たちが演奏していない場面では拳を突き上げたりっていうパフォーマンスをしてくれてたりもしたし。
──ああ、それ、ライヴ後に愛歌くんも言ってましたよ。歌ってない時にブラブラしてると逆に目立っちゃうから……って。
有紀:やっぱり、ステージの上で温度差が生まれちゃうとお客さんに伝わるでしょ。だから、みんなの温度感を1歩でもいいから寄せてもらいたいなって思ってたの。一緒にライヴを作ってる感じが出せたらいいなって。本番中、メンバーさんたちがそうやって動いてくれているのを見て、演奏陣が1つになってる感じが見受けられたし、自分たちが想定したOKラインに到達できたって感じることができてすごく印象深かった。
──構想は今後のステージでまたいろいろな意見が出てくるだろうし、楽しみにしてますよ。というか、本題。 夏に、ものすごく盛りだくさんのスケジュールが決まったじゃないですか。
有紀:今、去年やったO-WESTのライヴを収録したDVDを作ってるんだけど、ようやくそれをお土産として持って行きつつの夏ツアーが本州でたっぷりと……♪
──まずは7月20日からの“rice Tour [0/∞ Lv:14]”ですね。全8ヶ所、初上陸の土地もあってかなり期待しちゃうんだけど……どんな内容を考えてる?
有紀:編成に関しては、4人だったり5人だったり6人だったり……いろんな形で廻ろうと思ってる。ハコの状況によって変えようかと思ってて、重厚感のあるロックを聴かせるような、ある意味で久々なスーパーロックなパターンも出てくると思うよ。あとは、来場者にもうれしいサプライズがある。
──おっ。DVD発売のほかにも何かが?
有紀:許可を貰える会場によっては握手会なんかもやりたいねって。そうそう、DVDに関しては、会場で買えるのはもちろんだけど、時期を見てホームページでも購入できるように予定してるの。
──へえ! 続々と新しい試みにチャレンジしていくわけだ。そんな挑戦もありつつ、復活以来かなりの好評を得ている“好き間シリーズ”はrice年間計画のレギュラーイベントになりつつありますね。
HIRO:今度の“好き間”はちょうどツアーの合間の日程になるね(8月22~23日@福島県 新白河 関の里)。
有紀:[0/∞ Lv:14]をやって好き間を挟んで……9月には名阪東をやる予定だから。
──そういえば、ツアー前の7月19日には、“秘密のサイト”で販売される“Club rice Vol.4~ブログサミット~”が催されるそうだけど……この謎めいたイベントにはどんな趣旨が?
有紀:これは、名前の通りブログを活かした趣向にしようと思ってて。『mixi』のマイミクや『アメブロ』のアメンバー、それから有料サイト”アーティストモール”を対象に参加資格を設けてやってみようかなっていう構想から考えついた企画なんだけどね。
──活動が8年目ともなると、いい意味でも悪い意味でもまったりとしがちだけど……riceの場合、守りに入ることなくどんどんチャレンジしていく姿勢がホントに頼もしいですよ。それってやっぱり、最初にも言っていたように、今の活動に手応えを感じてるからこそだよね?
有紀:うん。でも、当の本人たちは意外と呑気だったりするんだよね。ホームページがアクセス過多で不具合を起こしたりして、“盛り上がってます、大変です!”って周囲に言われても、“へぇえ!?”って感じで自分たちは結構慌てるのが精一杯だったり(笑)。もちろん早急に解決策は用意しましたが。
──ああ、でも、呑気ぐらいの気持ちで構えていたほうが足元がしっかり固まっていいのかもしれない。
有紀:うん。焦ったり急いだりしたって状況はすぐに変わったりしないから、浮き足立たないようにしなきゃっていうのは意識の中にあったりはする。今って、周りが先を見据えた話ばっかりしてるんだよ。たとえば、“AXやC.C.Lemonホールでライヴをやろう”とか。“武道館やるぞ!”って言ってたお方もいたよね?
HIRO:武道館で着る衣装をもう決めてるお方も居る(笑)
──ほほえましいやら気が早いやら(笑)。
有紀:笑える話だしその気持ちはすごくうれしいんだけど、ホント、最近は周りの妙に力強い勢いに多少タジタジ(笑)。
──強く思えば願いは叶うし、言葉にしていると不思議と実現するものだから適度に騒ぐことは大事だけど(笑)。でも、まずは着実に今を進んでいきたいっていう気持ちが強いんだ。
有紀:そう。はやる気持ちをグッと押さえて、応援してくれてるみんなで今をしっかり歩いていきたいなって。だからまずは、夏のツアーを成功させたい。
──はい。ファンのみんなもきっと、全力で応援してくれるはずですよ。熱い夏をかけぬけて、“充実した1年だった”と言えるように今年後半に向けて突き進んでいってください! 最後に、何か言い残したことはないですか?
有紀:(HIROに向かって)お前はやっぱりすげ~ヤツだよ!
HIRO:(有紀に向かって)おめえがすげ~ヤツだからじゃん!
──あ、そういえば、今日はここまで“rice恒例/褒め合い合戦”が出てなかったね。やっぱりこれがないと終われないのか(笑)。
有紀:ん~~~、いい♪ナイスライス♪(笑)